Dさんの場合
あるがままの自分を大事にして育てる
- 「あの、わけへだてとかをする訳ではまったくないのですけど、なんだか、ルーテル幼稚園から来てる子って、素直でそのまんまで、私、かわいくて仕方ない、と思ってしまうんです。」とは、かれこれ6年前、近隣S小学校の、娘が小2だったときの担任の先生のふとした瞬間のコメント。。。。わたし、「わかるなぁ~、そーでしょ、そーでしょ!!」と思って聞いていました。私のルーテル幼稚園での最初の衝撃は、自由遊びの時間に、階段、廊下もフルに使って学年入り交じってワイルドに遊ぶ姿と、「この幼稚園の子達、やけに人なつこく話しかけてくるな~!」、ということ。「だれのお母さん?」「誰かの妹?きょうだいいるの?」「こんな遊びやってるんだよ、見て見て!」私も子供がとっても好きなので、話しかけられるのはやぶさかでなく、その日1日でずいぶん色んな子と知り合いになってしまいました。「これは楽しい。。。♪」私の最初の感想でした。
当時すぐお隣にお住まいで親しくしていた3姉兄弟の、お母様とお子さん達の雰囲気がとても好きだったこともあり(ルーテルに通っていらした)、娘がお世話になる運びとなり、はや、もう9年。我が家も3人目の子が年長となりました。
ルーテルで、いつも「いいなぁ~」と思うのは、「その子は、その子のままでいい」という教育の方針を、建前でなく貫こうとして下さる先生方の姿勢です。もちろん、お友達とのぶつかり合い等、社会的に学んでいかなくてはならないことはきちんと話し合いの中で教えて下さいますが、集団の中で、いろいろに存在しているその子独特のあり方、思いを、先生方は理解し、尊重しようとして下さいます。これは、口にするのは簡単、でも実践するのは難しいことだと思います。親でさえ手を焼いて頭を悩ませている、例えば頑固さ、例えば短気さ、はたまた、のんびりすぎて付き合いきれぬそのキャラクター、そんなあれこれに先生方は一緒に寄り添い、見守って下さいます。大人数を預かり、みんなで行動している園生活の中でこれって、とても大変なことでは?といつも思って感謝しながら見ている私です。
うちの子で言えば、真ん中の子が、上の子と同じく年中から途中入園した時、みんなの中に自分をとけ込ませるべく、はしゃいでみたりおどけてみたり怒ってみたり、テンションの上げ下げが激しく、あげくに何ヶ月かたって、鼻をヒクヒクさせる癖が出たり。。。まだ親として経験が浅かった私は、そのたびいちいち心配して先生に相談に乗っていただいていました。でも、常に先生方のスタンスは一定。「気持ちを受け止めつつ、彼の様子を見ましょう!」その他にも彼は、怒りが激しく母にあたったり(私がキレ返してしまったり)、一人では気持ちの納めどころがなかったりすることがあったので、ほんとうに先生方には私の心の支えになっていただいていました。
今では5年生となり、友人の中では平和なキャラクターで通っている息子です。まだまだ親とのバトルは続きますが、先生方がおっしゃる通り、「子供って、信用して、無駄に心配する事なく見守るしかないんだな~。」とは、あの時代から6年たった、私の実感です。
そんなあれこれを深く気付かせていただいたルーテル幼稚園、今は、3人目の子を、なんの心配もなく幸せに通わせていただいています。
娘も息子も、たまに口にする言葉から私が感じる幼稚園時代への強い愛着があります。ルーテル卒の子供達が素直でかわいい、と、件の小学校の先生に感じられたのは、どの子も、あるがままの自分を大事にして育てられてきているからだと私は感じます。周りの人を、とても信頼しているのだと思います。とても当たり前だけどとても大事なそんなことを、幼少時にしっかりと培っていただけるルーテル幼稚園です。